「予防医学」や「未病」の観点から現代社会における健診のニーズが高まる一方で、健診施設は膨らみ続ける業務量が大きな課題となっており、効率化を実現する健診システムのメリットが最近注目されています。
しかし、健診システムの導入にはそれなりの予算と労力が必要となります。
具体的にどういったメリットがあるのか、多様な種類があるシステムの中からどのように選んだら良いのかを事前に把握することは非常に重要です。
そこで今回は、健診システムを導入するメリットやシステムの選び方、導入に際しての注意点などを紹介していきます。
まず、健診システムを導入した場合のメリットについて解説します。
健診システムの導入により、業務効率の大幅な向上が期待できます。
これまで手作業で行っていた、健診の予約管理から報告書の発送、受診勧奨まで様々な業務を健診システムが包括的にサポート。
タック株式会社の「タック総合健診システム」を導入した例では、作業時間が約30%も短縮されたという実例もあります。
システム上での情報共有によりスタッフ間の伝達漏れを防止、連携機能で手入力を減らし転記ミスや入力漏れを防ぐなど、人的ミスを減らす効果もあります。
ミスによる再確認や修正にかかる手間が削減されるうえに、施設の信頼度向上も期待できるでしょう。
検査の進捗状況がリアルタイムで確認できるので、受診者を効率よく案内でき、検査漏れの防止にも役立ちます。
1人当たりの受診時間や待ち時間の短縮は受診者の満足度向上にもつながるはずです。
また、健診システムと同時にWeb予約や問診、結果送付のシステムを導入すれば、受診者はスムーズに健診を受けられるだけでなく、わかりやすい結果がすぐ手元に届くので病気の早期発見やスピーディーな対処ができるようになるでしょう。
健診では事前の準備から受診後のフォローまで様々な業務が生じます。
今回は「タック健診システム」を例に、どのような便利な機能があるのかみていきましょう。
受診者管理機能は定型項目の他にメモやラベル機能もあり、スタッフ間での情報共有が可能です。
また、当日のオプション追加や中止など、受付での急な変更にも請求金額が連動します。
さらに、受診時は受診者ごとに検査実施状況が管理できるので検査漏れも発生しにくくなるでしょう。
診察の際も、前回と今回の検査結果を並べて表示でき、グラフ表示機能も搭載しているため、医師は説明しやすく受診者は理解しやすくなります。
会計時も当日の個人負担分の請求や入金管理、コースとオプションを分けての領収書発行などが可能です。
カレンダー表示で空き枠を一目で確認でき、関連情報はワンクリックで参照できるため、電話対応時間の短縮につながります。
また、コースや検査枠の時間管理、リピート予約や仮予約、団体の一括予約などもスムーズに行える操作性の良さも特徴です。
契約登録ではテンプレートや負担割合設定などの入力支援機能により、複雑な契約内容を簡単に入力できます。
結果入力の際は判定支援機能や複数項目への一括入力機能など、便利なサポート機能があります。
受診案内や結果の印刷・発送も発送管理機能を使えば「何を・いつ・どこへ」発送したのか状況確認が容易になり、発送漏れや重複発送などのミスが低減されます。
また、精密検査や追加検査の案内など種類が異なる書類を同時に出力するセット印刷ができるので、封入作業は大きく軽減されるでしょう。
月次処理として団体向けの請求処理や入金管理に対応する請求管理機能も備えています。
特定健診XML出力や協会けんぽ向けのデータ出力、エラーチェックなども可能です。
健診結果のデータに条件を設定してCSVやExcelファイルで抽出できるデータ管理機能もあります。
団体へのデータの提出や統計の元データとして二次利用する際に重宝するはずです。
健診システムを選ぶ際にはいくつかのポイントがあります。
導入を考えるときは、以下の内容を踏まえたうえで総合的に判断しましょう。
健診システムにはいくつかの種類があり、小規模なクリニック向けや大規模な健診センター向けなど、健診施設の規模に合わせた設計がされています。
そこで、健診件数に応じたシステムを選ぶことが大切です。
健診件数の少ない病院で大規模健診施設と同等のシステムを導入しても、機能を持て余すだけでなく無駄なコストもかかりかねません。
反対に、大規模健診施設で小規模クリニックレベルのシステムを導入すると、機能的にカバーしきれず十分な効率化は得られないでしょう。
健診システムにはデータを集めるサーバーが必須ですが、その設置方法は2つあります。
院内にサーバーを設置し、院内でシステムが完結する「オンプレミス型」と、Web上のサーバーにアクセスして使用する「クラウド型」です。
オンプレミス型は、サーバー設置費用や定期的なメンテナンス費用がかかりますが、アクセス速度が早く、個人情報保護の観点からも安全性が高いといった利点があります。
一方、クラウド型は院内にサーバー設置が不要なため初期導入コストが比較的安価で、院内の端末が故障してもWeb上でデータが保管されるなどが利点ですが、インターネットに起因するシステムダウンや情報漏洩のリスクはぬぐえません。
重視したいポイントや予算にマッチするシステムを選びましょう。
個別に報告書内容の変更ができるというのもチェックポイントです。
例えば企業健診の場合、企業ごとに必要な項目が異なります。
受診者側のニーズに応じて検査項目や契約内容を変更できるような柔軟な健診システムでないと効率化にはつながりません。
2008年にスタートした特定健診の結果はXMLデータとして保険者に提出する必要があります。
また、特定健診以外の健診結果も、健康保険組合などによっては指定形式のデータで提出するケースもあります。
そのため、様々なフォーマットで作成できるシステムを選びましょう。
健診に関わる労働安全衛生法や特定健診などの法令は、今後も定期的な改正が想定されます。
健診システムのアップデートは大変な手間とコストを要しますので、将来の制度改正も見越して容易に対応できるシステムを選ぶことも大切です。
最後に、健診システムの導入や運用においての注意点を解説します。
個人情報の漏えいは施設の信用を失いかねないため、万全な対策を行う必要があります。
院内ネットワークの構築やセキュリティソフトの導入などで、個別にコストが発生することに注意しましょう。
場合によっては個人情報の管理に関するスタッフ研修の実施も必要になります。
健診システムの導入に当たって、スタッフはパソコン操作に関する最低限の知識が求められます。
また、パソコン操作が問題なくできるスタッフでも、システムに慣れるまでは作業に時間がかかるケースも珍しくありません。
システムの導入当初は受診者数を抑えるなど、焦らず使用できる環境を整えましょう。
健診システムは各種機能によって、業務の効率化や人的ミスの削減、受診者の満足度向上など多くのメリットが期待できるものです。
受診者管理や予約管理、入力支援、発送管理や請求管理、データ管理など、予約から受診、受診後のフォローまでを一元化する多様な機能があります。
しかし、健診システムは多くのニーズに応えられるだけに種類が豊富で、選ぶにはコツが必要です。
導入の際には、施設規模に見合うもの、サーバー設置方法、汎用性、今後の法改正に柔軟に対応できるかなどを見定めて慎重に検討しましょう。
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